残圧の抜き方を徹底解説!油圧カプラが接続できない時の対処法
使おうと思ったらカプラが接続出来ない!そんな時はありませんか?それはホースに残圧が残っているからかもしれません。今回は残圧の抜き方について説明していきます。
残圧とは
残圧って一体なに?
残圧とは油圧機器を使用した際に機器内部に圧力が残ってしまうことです。残圧をきちんと除去しておかないと、カプラが接続できなくなる恐れがあります。残圧が残っている状態だと、再度カプラの接続を行おうとしても、内圧によりカプラを接続することが困難になります。
カプラとは、対になるオスカプラとメスカプラをはめ込むことでしっかりとロックされ、カプラ内部にある弁が自動的開く仕組みです。そのためオスカプラとメスカプラを接続した状態だと流体が流れ、ロックを外して切り離すと弁が定位置に戻り、回路が閉まる仕組みです。
残圧が残っているということは、機器(カプラ)内部に圧力が残っている状態になります。機器内の内圧が高まっているため、オスカプラを押し込んでもバルブが動かず、カプラの接続ができなくなるのです。
なぜ残圧は発生するのか
シリンダ側に圧力がかかった状態でカプラを外してしまったり、急激な気温の変化で作動油やホースが膨張してしまったりすることで発生する可能性があります。
残圧を抜く方法
機器内部に残圧が溜まって、カプラの接続が出来なくなった時は、残圧を抜かなければなりません。無理やりカプラを叩いたりして残圧を抜こうとするのは大変危険です。また、カプラを傷つけ破損する可能性もあるので絶対にやめましょう。そんな時に便利なのが「残圧抜き工具」です。カプラに装着してバルブを回すだけで簡単に残圧を除去することが出来るのです。
残圧抜き工具とは
残圧抜き工具とは、内圧のかかっているカプラに接続し、バルブを回すことで残圧を除去できる工具です。残圧抜き工具のバルブを回すことで工具内部の突起が繰り出され、メスカプラ内の弁を押し込み圧力が抜けるという仕組みです。
残圧抜き工具の使い方
①残圧抜き工具をカプラに取り付ける
残圧抜き工具を、内圧のかかっているカプラに回し入れ、取り付ける。
②バルブを回す
隙間なくきちんと残圧抜き工具が取り付けられていることを確認し、バルブを回す。このとき作動油が吹き出る可能性があるので、ウエス等でおさえながら行うと良いでしょう。油が抜けたら「プシュ!」という音がします。圧が抜けた合図です。
▼動画での使い方解説はこちらから▼
終わりに
ここまで油圧機器に残圧が溜まった時の解消方について解説してきました。残圧抜き工具があれば、現場でカプラが接続できないときにも大活躍間違いなしです。ぜひこの機会に残圧抜き工具をチェックしてみてくださいね。
それでは今日もご安全に!