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基本から詳しく説明!爪付きジャッキの使い方

今回は、重量物運搬・据付作業に欠かせない爪付きジャッキの使い方について、解説していきます。大型工作機械などの重量物をジャッキアップするための爪付きジャッキですが、使い方を間違えれば、ワークの落下事故などは発生してしまう可能性もあり大変危険です。

初心者の方も、操作に慣れている方も、改めてこの記事を読んで、現場での作業に活かしてもらえれば嬉しいです。それでは早速始めていきましょう!

爪付きジャッキの各部名称

使い方に入る前に、まずは簡単にジャッキの各部名称についておさらいしましょう。呼び方についてはメーカーにより異なりますが、構造・機能は基本的に同じです。

      

ジャッキの操作方法 ー 上昇操作編

①ジャッキを水平で安定した硬い地盤の上に設置する

重量物を持ち上げるのに、傾いた場所や軟弱な地面の上で使用するのは大変危険です。地盤が不安定だと、ジャッキが傾いたり変形するなどして、ワークにもぐらつきが生じ、最悪の場合転倒事故などにつながる恐れもあります。必ず水平で安定した硬い地盤の上で使用しましょう。基本的なことですが、ジャッキの故障や事故の原因になることもありますので、きちんと確認しましょう。


②開放弁を締める 

まずは、ベース付近にある開放弁を締め込みます。ここを締めることで、油圧回路内の空気の入り口を遮断することでき、ジャッキ内の回路が密閉状態となって圧が立つようになります。ジャッキの使用に慣れていない方の場合、この開放弁を締め忘れる方が多いです。ここを締め忘れるとラムシャフトが上昇しないので、お忘れなく!

③ジャッキポイントにジャッキを設置し、爪を掛ける

ワークに爪を掛ける時は、必ず爪の背板が対象物にピッタリ当たるように爪を奥まで差し込んでください。爪の先端だけにワークが掛かった状態だと、ジャッキが傾いたり、ベース部分や爪が変形するなどして、ワークの落下事故にも繋がりますので、絶対におやめ下さい。また、爪への先端掛けは、シリンダかじりの原因の1つでもあります。シリンダに傷がつき故障不能になる可能性も高くなるので、注意しましょう。


ワークの形状などにより、どうしても背板から隙間があく場合は、当てもの(ライナー)などで、隙間を埋めると故障やワーク転倒などのリスクを軽減できます。当てものは木材などでOKです。状況に応じて適切な対応をするようにして下さい。

④レバーをレバー挿入部に差し込み、ポンピング操作を行う

レーバー挿入部にレバーを差し込み、上下にポンプ操作を行って下さい。ポンピング操作によりラムシャフトが上昇します


各メーカーの付属ハンドル以上の長さの丸棒などでポンプ操作を行うと、レバー挿入部に既定値以上の力がかかり、レバー挿入部やポンプピストンの破損の原因となります。必ず、メーカー指定のレバーを使うようにしましょう。

ジャッキの操作方法ー下降操作編

①開放弁を緩める

開放弁をゆっくりと緩めて下さい。緩め方によって下降のスピードは変化します。一気に弁を開放するとラムシャフトが急激に下降し大変危険です。まずは少しだけ緩め、下降スピードやワークのバランスを見て、調節しながら開放して下さい。


開放弁を緩めすぎると、開放弁が抜けて中に入っているスチールボールが飛び出してしまうことがあります。スチールボールが無くなると、上昇不良の原因となります。基本的に開放弁は2、3回転させるとそれ以上下降スピードは変化しません。開放弁は緩めすぎないように注意しましょう。

②ラムを最低位置まで下げ、空気弁を締める

基本的にワークの荷重でラムシャフトは下降します。最低位置まで下げたら、再び開放弁を締めましょう。


爪付きジャッキは無負荷の状態では、基本的に空気弁を緩めただけでは下降しません。無負荷時に最低位置まで下降させたい場合は、空気弁を緩めた状態で、手や足で爪部分を押し下げて下さい。

自重だけで下降しないジャッキの仕様を「荷重戻し」といいます。荷重を掛けなくても下降させたい方には「リターンスプリング付」のジャッキがオススメです。リターンスプリング付ジャッキは、ジャッキにスプリング(バネ)が組み込んであり、荷重を掛けなくてもバネの力で下降します。

ジャッキの保管方法

見逃しがちなジャッキの保管方法も、長く使うための重要なポイントです。ここからは保管方法についてチェックしていきましょう。

ラムシャフトは最低位置にもどす

まず、ラムシャフトは最低位置まで下げましょう。ラムシャフト表面に塵や埃などが付着すると、傷やコンタミ混入の原因となります。また錆発生の原因にもなるので注意しましょう。

開放弁は締める

必ず開放弁は締めておきましょう。開放弁が緩んだ状態で、長期間保管すると、そこから油が漏れてしまう可能性があります。必ず締めた状態で保管しましょう。

水気のない場所で保管

ジャッキ本体は鉄製です。屋外などの雨水にさらされるような場所で保管すると錆が発生し、故障の原因にも繋がります。必ず屋内の水気の無い室内で保管しましょう。

おわりに 

これで基本的な爪付きジャッキの使い方は以上になります。正しく使うことが、ジャッキの故障を防ぐと同時に、作業者の安全も守ります。今回の記事を参考に、ぜひジャッキの使い方を見直してみてくだい。 

それでは今日もご安全に!


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